顔面神経麻痺の治療

料金について

顔面神経麻痺の治療は保険適用外の自由診療になります。

顔面神経麻痺とは？

顔には「笑い」「泣き」などの表情をつくる顔面表情筋が顔の片側に約20個あります。この顔面表情筋の動きを支配している顔面神経が、けがや病気などによって障害され、顔面表情筋が動かなくなった状態を「顔面神経麻痺」といいます。

顔面神経麻痺４つの症状

側頭枝の麻痺

前頭筋（前頭部にある筋肉）が麻痺することで前額部のしわの消失、眉毛や上眼まぶたが下がる、眉毛の位置が下がるなどの症状が現れます。また上眼まぶたが下垂するため物が見えづらくなります。

頬骨枝の麻痺

瞼輪筋（眼の周囲全体を覆う筋肉）が麻痺することでまぶたが閉じなくなり、角膜の乾燥による角膜炎や角膜潰瘍などの症状が現れます。失明の可能性もあります。

頬筋枝の麻痺

口角や上口唇を引き上げることができなくなり、口唇が下がるためほうれい線が消失します。また口をしっかり閉じられなくなるため食べ物や飲み物が口からこぼれたり、笑うと左右の顔面が非対称になったりします。

下顎縁枝の麻痺

口角・下口唇を引き下げることができなくなり、下口唇は健側（障害のない側）に引っ張られるため口唇が左右非対称になります。

また顔面神経の麻痺が回復した後も、意図しないタイミングで意図しない顔面の表情筋が動いてしまう「病的共同運動」という症状が現れることもあります。（しゃべる時にまぶたが強く閉じてしまうなど）

顔面神経麻痺の原因

生まれつきの場合もありますが、多くの場合はある日突然に起こる顔面神経麻痺で、その原因はヘルペスウィルスの感染症や神経炎による急性麻痺です。

また、外傷や外科手術（脳腫瘍の手術など）によって顔面神経を損傷してしまった場合や神経疾患によっても顔面神経麻痺がおこることがあります。

上述したウィルスによる感染症や神経炎による顔面神経麻痺は、ステロイド投与や抗ウイルス剤の投与などの保存的治療によって完治することが多いです。

外傷などで顔面神経が切れてしまい麻痺が起こっている場合は、その部分を縫合したり、他の部位から採取した神経を移植したりして治療します。
また顔面神経以外の神経（舌を動かす神経や咀嚼筋を動かす神経など）と顔面神経とをつないで顔の筋肉を動かすことができます。

これらの治療は、発症後長い時間が経過すると実施できなくなります。その場合は、他の方法で麻痺による症状を改善させます。

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